熊本市が市営住宅492戸を31年度までに廃止へ 「死ぬまでおらせて」91歳女性訴え
11/12(水) 6:20配信


西日本新聞
 公共インフラの集約や廃止は、お年寄りや所得が低い人のセーフティーネットとしての役割を担う公営住宅でも始まっている。人口減への対応や歳出の抑制に向け、自治体は民間賃貸住宅の活用を進めるが、不安の声も上がる。(泉修平)

■「死ぬまでおらせてほしいよ」と訴える91歳女性【写真】

 熊本市は昨年、24団地102棟、計492戸の市営住宅を2031年度までに廃止すると決めた。公共施設の総延床面積を55年度までに2割減らす政策の一環。「年平均54億円の更新コスト削減」を目標に掲げる。

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 「この年齢で住み慣れた地域を離れるのはしんどい。死ぬまでおらせてほしいよ」。同市中央区の菅原団地。藤本智子さん(91)は悲痛な表情を浮かべた。廃止対象の団地の一つ。1957~61年に完成した3~4階建ての鉄筋コンクリート造り4棟が並ぶ。約70世帯が暮らす。

 1人暮らしの藤本さん。居住歴は25年ほど。おしゃべりを楽しむ「ご近所」と離れ離れになる心配は大きい。転居先次第で病院やデイケア施設も替わらないといけない。今の部屋は劣化が目につくものの「まだまだ住める」と力を込める。

 市は昨年度、廃止予定の約380世帯を対象にヒアリングした。応じた289世帯の6割弱が「引っ越し可」「早期引っ越しを希望」と回答。「継続入居・建て替え」を希望したのは1割強の31世帯だった。