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 その田中と双璧になりつつあるのが佐々木だ。1メートル81、83キロの
恵まれた体格のスリークオーター右腕。しなやかな腕の振りから繰り出す直球
は、最速153キロを誇る。切れ味鋭いスライダーも一級品でプロでも1年目
から勝負できる「武器」を持っている。日野高時代は「都立の星」として騒が
れ、3年夏はエースとして西東京大会8強入りした実力派。桜美林大でも着実
に力を付けてきた。今春の首都大学リーグ戦では7試合に登板し4完封。3敗
全てが0―1敗戦で67回投げ3失点(自責2)、防御率0・27と圧巻の数
字。7月には日米大学野球の日本代表に選出され、開幕投手の大役も務めた。
その試合で7回1失点12奪三振の快投を披露し、評価を不動のものにした。

 阪神は、早くから佐々木の能力、伸びしろに注目。今年4月には和田豊シニ
アアドバイザーがリーグ戦に足を運んで「腕の振りが良く、しなやかさがある」
と熱視線を送り、担当の平塚克洋スカウトも「球質がいい。球速以上に速く感
じると思う」と高評価し、マークを続けている。

 「右腕」であることも大きな要素だ。今季の阪神の先発投手陣は能見、岩貞、
岩崎、横山ら左腕が豊富な一方で、右腕はメッセンジャー、藤浪の2人が軸。
シーズン途中から青柳が先発ローテーションに定着したとはいえ、手薄である
ことは否めない。田中、佐々木のいずれかを獲得できれば、その弱点の強化に
もつながる。

 高校生の寺島、藤平に関しても球団は即戦力級として高評価。素材なら田中、
佐々木に勝るとも劣らないと見ている。ただ完成度は大学生2人が一歩先んじ
ている現状。球団関係者は「即戦力投手の補強が必要な今年は一番いい投手に
行くべきでしょう」と前向き。競合覚悟の上で「エース4枚」から最高評価の
1人を選び出す。