【決断】阪神・坂“近鉄戦士”の誇り胸に 恩返しは続く
決断2016ユニホームを脱いだ男たち=阪神・坂克彦内野手(31)
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/12/19/kiji/20161219s00001173075000c.html

 覚悟はしていた。昨季までは内野のユーティリティー選手として重宝されて
いたが、今季は1軍出場なし。戦力外通告を受けた翌日、坂は「本当に悔しい
一年だった。“一度、1軍に呼んで使ってくれ”とは思ったけど仕方ない。プ
ロ野球選手は必ずどこかでユニホームを脱ぐのだから。自分はこのタイミング
だったということかな」と振り返ったが、こう続けた。「まだ体は動く。“阪
神のユニホームを最後に”、という気持ちより、まだユニホームを着たいよ」。
ポツリと漏らした言葉が正直な気持ちだった。

 11月12日、甲子園で行われたトライアウトを受験。「坂」の名前がコー
ルされると、慣れ親しんだ本拠のスタンドから大歓声が起きた。「初めて試合
中に泣きそうになった。球を見るのに必死だったよ」。声援を力に1打席目に
二塁内野安打、4打席目に右前打とマルチ安打を記録。意地のアピールでNP
B球団からのオファーを待ったが、電話は鳴らなかった。

 「最初はNPBへのこだわりもあったけど。トライアウトも終わって、だん
だん自分の気持ちに一区切りは付けられた。甲子園のファンの人たちの前でプ
レーできたことが何よりの幸せだった」