二宮: それまでの中日には、引退したら地元メディアで解説をやり、いずれはコーチ、監督になるという流れがありました。 

ところが落合さんはOBを極力、排除するコーチ人事を行った。これは一種の革命でしたね。 
森: はい。監督と僕しか知らないような重要な話が、球団代表、オーナーと伝わる間に、もう情報が漏れている(苦笑)。そうやって周囲からチームが崩されていくのを監督は一番恐れたのだと思います。 

それだったらOBや球団とつながりのある人間を入れるのはやめようとなりますよ。実は、僕が監督から指示された最初の仕事が情報漏洩の“犯人”探しだったんです。 

二宮: ピッチャー担当のみならず、そんなミッションもあったんですね。 
森: テレビから新聞から、情報が漏れたところの記者をつかまえて、「どこから聞いた?」と徹底的に聞き出しました。もちろん、記者連中も取材源はしゃべりませんけど、とことん出所を突きとめていったんです。 

そうすると、コーチがつながりのあるメディアに漏らしていたり、トレーナーなどのスタッフが流していることが分かった。1年目が終わった時点で、情報漏洩の確信がとれた人たちはみんな辞めてもらいました。