鳥谷の気持ち
https://www.daily.co.jp/tigers/yoshida/2017/02/09/0009900016.shtml

 【2月8日】

 鳥谷敬はわがままでいい。僕はそう思う。わがままは語弊がある。でも誤解
を恐れず書く。鳥谷はリーダーシップよりも個人記録をがむしゃらに求めて欲
しい。これを読めば球団の人は怒るかもしれない。けれど、新人時代から背番
号1を見てきて思う。鳥谷が目に見えるチーム愛を醸し出す必要はない。人に
は適性がある。それを見抜き、見いだすのが管理職。だから、キャプテンに指
名した前監督の和田豊は罪深いと思ってしまう。鳥谷が向き合うのは数字でい
い。彼が結果を残せば、チームもファンも幸せになるのだから。

 打率・236、7本塁打。鳥谷が16年に残した数字だ。不本意でしかない。
アベレージはプロ13年のキャリアで最低。本人に聞けば、その技術的な要因
は「分かっている」という。今キャンプ、鳥谷は昨季の打撃フォームから明ら
かに変化をつけた。スタンスが狭くなったので、紙面では「イチロー打法」な
んて見出しが躍る。ランチタイムに隣でフリー打撃を行う福留に聞けば「(報
道陣は)皆、勘違いしているよね。変えたんじゃない。元に戻したんだよ。ト
リ本来のものにね」と代弁する。

 135、150、172、155、106。これは鳥谷が残した最近5年の
年間安打数だ。フルイニング出場が途切れた昨季は例年より100打席ほど少
ない。それにしても、3桁がやっとではさみしい。本来の姿を再現できれば貢
献度も復活する。鳥谷にどうしても意識して欲しい大記録がある。