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 他球団のスコアラーの目が光る中、この日のケース打撃で積極的に行ったの
はセーフティースクイズだった。いくつかの状況を設定した上で選手に取り組
ませた中、例えば相手が中間守備を敷く一、三塁とは違い、前進守備を敷いて
セーフティースクイズを行いにくい1死二、三塁のケースでも試してみせた。

 高代ヘッドコーチはその狙いを「他球団もやってない。一度、ちょっとやっ
てみようかなと。どういう形になるか」と明かす。あえて難しい状況設定での
動きも確認。この時期だからこそ時間をかけられる練習だが、それだけ足を使
った作戦面に意識を置く理由の一つに、昨年の戦いが頭にある。金本監督は、
昨年の反省点をこう振り返った。

 「去年もやりたかったんですけど、なかなかそういうチャンスに恵まれなか
ったというのと、失敗が多かったりしたので。自分も、相手がいつ外してくる
のかというのが気になって、カウントが整うのを待ちすぎていた部分もありま
すし」

 昨年は他球団から足攻めで苦しめられる場面が目立った。グラウンド上だけ
では表れない部分も含め、チームとして残った課題。昨年以上の成績を残すた
めにもそこを克服する必要がある。ケース打撃で少し失敗が目立ったこともあ
り、ケース打撃後にはケージを一つ使って高代ヘッドが岡崎、俊介、梅野、江
越らに一塁方向へのバント練習も課した。

 「(全体的に)去年より上手になってるかなと思います。サインが出てる時
と出てない時の違いとかね。だいぶ理解してきているのではと思いますね」と
金本監督。今年は昨年以上に動く。小技も駆使して逆襲を図る。そのための準
備を怠らない。指揮官の決意を感じさせる練習だった。