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 日本野球機構(NPB)発行のプロ野球公式記録集『オフィシャル・ベースボール・ガイド』には
ライフタイム(4000打数以上)で打率3割以上は「24人」と明記され、しんがり24位に「・300」
で藤村の名がある。

 生涯打率3割は最高のレロン・リー(・320)から若松勉(・31918)、張本勲(・31915)以下、
プロ野球史上24人しかいない偉業である。糸井はいま、25人目に挑んでいるわけだ。阪神在
籍者は藤村ただ1人である。

 過去には現役晩年に惜しくも3割を切った打者も多い。「記録の神様」宇佐美徹也の『プロ野
球データブック』(講談社文庫)によると<榎本喜八は70年まで・301だったが、71年に・2994
とわずかに落ち込み、翌年西鉄に移って3割復帰をかけた結果は・233、失意のまま引退を余
儀なくされた>。

 加藤秀司も阪急時代は・307だったが、広島―近鉄―巨人―南海と渡り歩くうちに・297ま
で下げ、引退を迎えた。

 今季の糸井はその後、持ち直し、生涯打率3割を維持している。正確に表現すれば・2995
を切らずにいる。

 現在35歳だが、昨年オフ、フリーエージェント(FA)でオリックスから獲得する際、阪神は4年
契約を結んでいる。肉体はまだまだ若い、と踏んでいるわけだ。