2017.6.16 05:04
手負いの主将が劇勝呼んだ!阪神・福留、執念の送りバントでチャンス拡大
http://www.sanspo.com/baseball/news/20170616/tig17061605040010-n1.html

 白木のバットを寝かせた。そのどよめきを、楽しむかのようだった。福留が簡単そうに転がす。
一塁まで全力疾走し、アウト判定に悔しがった。

 「俺? 関係ねぇよ。あの2人に聞いて」

 六甲おろしが漏れ聞こえるベンチ裏で、主将は平然たる姿勢を崩さず、お立ち台の原口&中
谷をたたえた。

 延長十回無死一塁。2年ぶりの犠打を自ら選択した。金本監督が「やるかな、と思った。それ
か一、二塁間にボテッと打つのか」と振り返ったように、相手バッテリーも警戒していたはずだ
が、その網をかいくぐった。

 シュリッターの150キロシュートは低く、難しい球だったが、セーフティー気味に1球で決めた。
虎将が「しかし、うまいね。うまい! うまいわ! そりゃセンスでしょ。うまい」と絶賛するバント
で、サヨナラ劇への道を切り開いた。

 右手中指は思うように動かない。口にこそしないものの、この日も練習中から気にするしぐさ
をみせ、ヘッドが効きやすいようバットのグリップにテープを巻いた。他球団スコアラーも「押し
込めていない」と指摘するほど。手負いの中でもやれることや、やるべきことはわかっていた。