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■「球活」でてこ入れ、万能グローブも登場

 深刻な野球離れの理由の一つに、サッカーやバスケなど他のスポーツに比べ使う用具が多く、初期費用が
かさみがちなことがある。サッカーはボール1つですむが、野球はバットとボール、グローブが必要になる。
さらに最近では少ない部員を補うため複数のポジションを守ることが増えており、「2種類以上のグローブが必要になり、
家庭での負担が膨らんでいる」(ミズノ)。

 野球に触れる機会が減ったことも大きい。昔に比べるとテレビ地上波の全国放送からプロ野球中継が減り、
「子供が野球を見て憧れる機会が減っている」とスポーツ用品メーカーの関係者は口をそろえる。スマートフォン
(スマホ)などを使った娯楽が多様化していることも影響している。

 スポーツ用品業界にとって子供の野球離れは危機的な問題だ。ミズノやアシックス、ゼットなどスポーツ用品メーカー
21社は今年1月、野球とソフトボールの振興を図る組織「野球・ソフトボール活性化委員会」を立ち上げた。
委員会は婚活ならぬ「球活」という略称を使って、プロ野球の日本野球機構(NPB)などと協力。小学生向けの
野球教室の開催などに取り組み、業界初の「呉越同舟」で市場の縮小に立ち向かう。

 商品開発にも知恵を絞る。ミズノは複数のポジションを守る球児が多くなっていることに注目し、複数ポジション用グローブ
「グローバルエリート UMiX(ユーミックス)」(税込み2万2680円)を7月15日に発売した。「投手・内野手用」や
「内野手・外野手用」など4種類を用意。各ポジションで必要とされるグローブの使い方に合わせて、捕球するポケットの
位置などを工夫している。こうしたタイプのグローブは珍しく、今後1年間で6000個の販売を目指すという。