>>92
■求められるスター選手

 野球離れが進むとはいえ、“都道府県対抗戦”の面もある高校野球のコンテンツの力はまだある。関西大学の
宮本勝浩名誉教授の推計によると、今夏の選手権大会の経済効果は350億円強にのぼる。実は球場に足を運ぶ人は
それほど減っておらず、前年より若干増える見通しだ。ただ、人気の清宮幸太郎選手がいる早稲田実業が
出場できていれば、さらなる経済効果が期待できたと分析している。ちなみに、早実が出場した今春の選抜大会の
「清宮効果」は34億円にのぼったという。

 高校野球の観客数はスター選手がいるかどうかで大きく変動する。過去の大会で最高に観客を集めた大会は
1990年の第72回大会の92万9000人で、この年は天理高校が優勝し、人気の沖縄水産高校が準優勝した年。
中村紀洋選手やイチロー選手が出場した。91年も松井秀喜選手が出場し、過去2番目となる90万人を集客した。

 こうしたスター選手に憧れ、野球部の門をたたいた球児は少なくない。野球離れを食い止めるにはスター選手が
登場するかどうかも重要なポイントだ。

 最近の高校野球はSNS(交流サイト)活用などで若い世代の獲得にも力を入れるが、肝心の現役世代の減少は
不安材料となる。熱心に応援してくれる伝統的なファンをつなぎ留めるだけでなく、次代の選手とファンを集められるか。
記念の100回大会を前にして関係者に突きつけられた課題は多い。