阪神株主総会で露呈 野球素人の“お偉方”が肩で風切る不安
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株主への回答者だった阪神電鉄の百北幸司常務は、通り一遍の言葉を並べた揚げ句、今季のドラフト1位新人の名前を近本ではなく木浪と言い間違える始末。
阪急阪神HDの角会長から、昨年ドラフトの方針の説明を促されるシーンもあった。終始、アタフタしていた。

 球団トップの藤原崇起オーナーは別の株主から外部取締役の不在を指摘され、「球団役員はどの球団も、ほぼ親会社からの発展形になっている。
ほぼ社外取締役はいないと認識している。阪神の球団職員の中にも、いろんな経験をしている者がいる。
そのあたりが意見を交わし、新しいタイガースを模索している。ハイブリッドな経営になっているかと思っている」と回答したが、さる阪神OBはこう言う。

「阪神の役員は、揚塩健治社長ら出向者を含め、親会社の役員で構成されている。部長、課長職も電鉄の社員が多い。
外部出身や選手上がりは部長に昇進できれば御の字です。阪神は、『電鉄出身のお偉いさん』が動かしている。
こうした閉鎖的な会社の体質が、2005年以降、優勝から遠ざかる要因を招いているといっていい」

 かねて阪神に対しては、外部の血を注入すべきとの意見がある。以前、元球団社長の野崎勝義氏は本紙のインタビューで、
「外部から優秀な人材を入れ、能力のない人は据え置く。フロント内部も競争する組織でなければ、
コンスタントに勝てるチームにはならないと思うのです」と話している。

 たとえばパの首位を走る楽天は元選手の石井一久氏が取締役兼GMを務め、同3位の日本ハムの吉村浩取締役兼GMは外部出身だ。
他球団の役員には、親会社からの出向者であっても他の会社からヘッドハントされた優秀な人材が少なくない。
巨人もつい先日、グループ会社とはいえ、日本テレビ出身でNPBエンタープライズでも社長を務めた今村司社長が就任した。
広島のような松田元オーナーを中心とする「家族経営」で結果を残せればいいが、阪神は人気と資金力があるのになかなか優勝できない。

 それでもなお、野球は素人のお偉いさんが肩で風を切る阪神。株主じゃなくとも先行きが不安になってくる。