生きづらい時代の駆け込み寺、人に言えない苦しみを無料で聴く僧侶・前田宥全さん
https://news.yahoo.co.jp/articles/db0670a69daadb8497fd15647110afb057b715b3?page=3

少し話がさかのぼりますが、私は高校時代に一度、左目を失明しているんです。当時、私は強豪校と呼ばれる高校の野球部に所属していました。最近も、高校野球の名門校で上級生が下級生に対して暴力を振るった事件が問題になりましたが、私がいた野球部でもシゴキという名の暴力が日常的に行われていました。

練習がきつい上、上下関係が厳しく、下級生は水分補給も休憩もなしでしごかれる。それで意識もうろうとなってミスをすると、練習後、上級生から「ふざけるな」と殴る蹴るのリンチを受けるんです。もう体中アザだらけで、固めたタオルで思い切り耳を殴られ、鼓膜が破れたこともありました。

本当は誰かに話せばよかったのですが、まるで学校全体がグルになっているような感覚にとらわれ、何より上級生からの報復が怖かった。親には心配をかけたくないから絶対に言えないし、まるで牢屋にでも閉じ込められたような八方塞ふさがりな状態でした。

毎朝、練習のために始発電車に乗るとき、いつ飛び込もうかと、そればかり考えていました。今思えば、つらさを誰にも話せないことがどれだけ苦しいか、どれだけ人を追い込んでいくか、このとき身をもって知ったのです。