女子サッカー始まったな
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11月29日、2022 FIFAワールドカップでアメリカがイランを下し、ベスト16に進むことが決まった。この瞬間、今回のワールドカップには参加してもいないのに、これまで得たことのない多額の賞金を手にしたチームがある。米サッカー女子代表チームだ。

このたびのワールドカップのトップ9位から16位のチームにFIFAが与える賞金1300万ドル(約17億8000万円)は、米国男子代表チームと女子代表チームの間で、650万ドル(約8億9000万円)ずつ等分に分けられる。これは、米国サッカー連盟の新たな方針に基づくものだ。

サッカー界の男女賃金格差問題に取り組んできた国は他にもあるが、「国際大会において男女どちらのチームが勝っても、その賞金を半分ずつに分ける」という方法を取り入れたサッカー連盟は、アメリカ以外にまだ例がない。

2022年2月、長い間争われてきたサッカー界における訴訟がやっと合意に達した。
2016年に米国女子代表選手5人が、報酬や待遇で性差別を受けているとして米サッカー連盟を相手取って訴訟を起こした。それが発端となって2019年には集団訴訟に発展。28人の選手が制度的な性差別の存在を主張し、損害賠償や格差是正措置を求めた。

両者は2022年2月、男子と女子の代表チームに同一賃金を支払うことに同意し、選手側は2400万ドル(和解金2200万ドルに加え、女子サッカーの慈善活動・キャリア支援の基金200万ドル)を受けることとなった。合意内容には、トレーニング環境、移動手段などで男女の格差をなくすことも含まれている。
中でも、ワールドカップや親善試合を含むすべての試合での報奨金も平等に分割されることは選手たちにとって非常に大きな勝利だ(後に述べる通り、男女ワールドカップの賞金レベルには大差があるため)。

この合意をもとに、今年5月には代表チームで活動する選手の報酬を男女同一にする内容の新たな労働協約(Collective Bargaining Agreement)の締結に男女それぞれの選手会と合意(2028年まで有効)、9月に正式な署名が交わされた。スポーツ界における男女賃金格差是正の試みとして歴史的な節目であると評価されている。