「神のお告げ」により7試合で引退 阪神・グリーンウェル

いまから23年前の1997年、「メジャー通算打率3割超」という触れ込みで阪神にやって来たボストン・レッドソックスのスラッガー、マイク・グリーンウェル。年俸は、当時の球団史上最高額の推定3億6000万円。契約金も含めると、4億円近い超大型契約でした。
当時、毎年のように下位に低迷していたチームを立て直すため、阪神フロントは大枚をはたいて大物メジャーリーガーの獲得に踏み切ったのです。
〜
5月10日、東京ドームで行われた巨人戦で“事件”が起こります。
試合中、グリーンウェルは自打球を右足に当て、翌11日も試合に出場しましたが、痛みが引かず病院へ。12日に精密検査を受けたところ、右足指の骨折が判明したのです。球団側は大ショックを受けましたが、さらに本人からの申し出を聞き、愕然としました。
「背筋痛に続いて、今度は足の指を骨折した。これは『野球から身を引け』ということに違いない」
まさかの“引退宣言”。フロントは大慌てで説得に当たりましたが、本人の意思は固く、退団を了承することに。14日、急きょ甲子園球場内で引退会見が行われ、「骨折は“神のお告げ”。身を引く潮時だ」という有名なフレーズが飛び出しました。
グリーンウェルの日本での成績は、7試合に出場し、26打数6安打・5打点・本塁打0、打率.231。
ところで、野球ファンの間で当時話題になったのが、「阪神はグリーンウェルに、年俸を全額払うのか?」ということです。単純に、年俸3億6000万円を安打数6本で割ると「ヒット1本=6000万円」。
「詐欺とちゃうんか?」とまで言われましたが、これまでは「『全額もらうのは申し訳ない』と、契約金や年俸の一部を返上した」という話になっていました。ところが、2019年日本のトークバラエティ番組に、グリーンウェル本人がVTR出演。こんな発言をしたのです。
「『契約金をすべて返す』と阪神の(久万)オーナーに申し出たら、『正直なええ人や』と言われ、返金の話はなくなったんだ」