>>363
4.むしろこの記事の表現の方を慎重に読むべき

ここで興味深い問題があります。

異端・カルト110番は別の記事で、この高裁判決を受けて「韓国人宣教師の不法入国に加担した」と表現しています。

しかし、高裁判決の実際の表現は、

「出入国管理上、問題視され得る」

です。

この二つは同じではありません。

「出入国管理上、問題視され得る」という民事判決上の評価を、「不法入国に加担した」と言い換えると、犯罪行為が司法によって認定されたかのような印象を与えます。

しかも元の記事自身は冒頭で、「数字の項目は裁判所の判断」「《注》は根田による」と区別するとしています。 それだけに、裁判所が実際にどこまで認定したのかと、根田氏・異端カルト110番側がそこから何を評価しているのかは、厳密に分けて読む必要があります。

結論

ですから、リ・ジヨン氏については、

「2007年の入国に関連して使用されたCT作成の確認書に、会合場所について虚偽の記載があり、高裁はそれを『出入国管理上、問題視され得る』と判断した」

ところまでは高裁判決に基づいて言えます。

しかし、

「リ・ジヨン氏が不法入国したことを司法が認定した」
「リ・ジヨン氏が入管法違反の犯罪者である」

とまでは、この判決からはいえません。

そして2026年現在、この2007年の出来事だけを根拠としてリ氏本人を新たに刑事処罰することは、公訴時効の問題に加え、本人の行為・故意について別途刑事上の立証が必要になるため、現実には非常に困難と考えられます。

むしろこの件で検討する価値があるのは、高裁判決の「出入国管理上、問題視され得る」という認定が、異端・カルト110番の記事の中で、いつの間にか「不法入国に加担した」というより強い断定に変化している点だと思います。ここは、この記事全体の「司法が認定した真実」というタイトルが適切なのかという問題にもつながります。