>>784
>万有引力を受けて運動する物体の軌道が円錐曲線になることを証明した。
前出の「古典力学の形成」によれば、その証明は軌道が円錐曲線に限られることを
証明なしに前提としたうえで、その円錐曲線を決定する方法、およびどのような場合に
それが楕円・放物線・双曲線になるかの場合分けを論じているに過ぎないとのこと。
今日の言葉で言えば、微分方程式の解の一意性を無条件に仮定している。
円錐曲線以外の解が存在しえないことを示してはおらず、そういう意味で
万有引力の元での運動を完全に解ききってはいない。

解いたと主張するニュートン自身の回想や手紙の類は残っているのだけど、
その大部分はライプニッツとの感情的でなりふり構わない先取権論争の過程で
書かれたもので、全幅の信頼を置くわけにはいかない代物だそうだ。
昨日はうろ覚えで書いていたので、導出していない、と断定的な書き方に
なってしまったが、念のため、導出しきれていない可能性が高い、と訂正させてもらう

もっとも、証拠が残っていないだけで、実際に解いていた可能性はもちろん
否定できないのだけど、これで証明したと主張できるなら、いわゆる
フェルマーの定理もフェルマーが証明したと認定せねばなるまい