しかしゼノンの競技場のパラドックスには盲点
があります。それは右側から行進してくる隊列
と左側から行進してくる隊列の移動を観客席の
観客を静止座標として観測したからです。

ここで左側から行進してくる隊列を静止座標と
し、右側から行進してくる隊列と観客を観測し
た場合を考えます。すると右側から行進してく
る隊列は観客の倍の速度で左側に移動している
ことがわかります。

つまりゼノンの対向して行進する隊列と静止し
た観客という設定条件は、移動速度の異なる
二つの対象を同時に観測しているにすぎない
わけです。

ということは、右側から行進してくる隊列は
最小単位時間毎に左側に最小単位空間移動し
観客は2最小単位時間毎に左側に最小単位
空間を移動すれば良いわけです。

このようにその系の最大移動速度をその系
での最小単位時間と最小単位空間に関連づけ
るならば、パラドックスは発生しないわけです。