●群れ生活者ライオンの優位性より
トラもライオンも「名誉」のために闘うことはない。
中略
一般に単独生活のトラは「臆病」である。
いかなる時でも独りで狩りをして獲物を得なけれならず、他のどのトラからも助けてもらえないトラにとって、負傷することは直ちに餓死に直結しているからである。
同じトラやライオンなどの強敵と軽々しく闘うわけにはいかないのは至極当然である。
これに対してライオンの方はかなり「攻撃的」だと言える。
プライドを支配する雄ライオンは狩りをする必要はないし、たとえ負傷して狩りが出来なくなっても仲間の狩った獲物で命をつなぐことが可能である。
実際、負傷したライオンが、群れに「扶養」もらっているうちに怪我が癒えてしまう例も見られる。
このライオンが群れを成すことの優位性は単独で放浪するライオンがほとんど寿命をまっとうできないことにも逆説的に表れている。

●トラとライオンにとっての「闘い」より
<トラ>
・トラは同性のトラとの遭遇することを避ける傾向があり、トラ同士の闘いはライオンほど頻繁には起こらない。
 ただしテリトリーに侵入にした同性のトラに対しては雄・雌ともに激しい攻撃を加える。
<ライオン>
・草食獣が密集しているサバンナにはブチハイエナやリカオンなど群れを成す強力な中型肉食獣が数多く生息している。
 ライオンは日常的に彼らと遭遇し、獲物を巡る熾烈な争いを繰り返しているが、特に雄ライオンの中には殺戮を目的に襲撃するものが少なくない。
・トラに比べてライオン同士の争い、たとえばプライドの支配を巡る雄同士の争いやテリトリーを巡る雌同士の争いは頻繁に起こる。
 特に雄同士の闘いは生死を賭けた凄惨なものになることが少なくない。