繰り返すが、もしコストが10分の1になるなら生産に必要な単位あたりの時間も10分の1になるのであり
それはつまり生産性が十倍になるということだから、生産性の向上によって図られるTFPも十倍になる
ところがマクロで測定されたTFPは、むしろ戦後のある時期と比べても低いということがわかっている
これはコーエンのいうように、IT技術のインパクトが過大評価されている、ということが原因だろう
時価総額云々については、90年代以降の資本市場の整備や世界的な資金の流動化の影響が大きいわけで
それをもってして収穫加速が起こっているなどと主張してもなあという感じ
ちなみに、産業革命期の科学技術の発展は、たとえば蒸気機関にしても「部分的に見るならば」
人類に飛躍的な生産性の拡大を齎したわけだが、それでもイギリスの成長率はせいぜい2%ぐらいだった
現在の半導体やIT技術の発達が産業革命期の蒸気機関と何が違うのかを説得的に説明するのは難しい
むしろ、現代のほうがTFPは低いといっていいぐらいなのだから