証明が存在したとしても、その記述の長さの最小数が宇宙の原子の数よりも
大きかったなら、証明は記述し終えることはできない。
つまり証明可能であったとしても実際にそれを読み尽くすことができないのだ。

巡回ハミルトン路の存在判定の問題も、たとえばグラフを隣接行列で
表してやれば、それは可付番であるから、グラフgに対して自然数nを
対応させる写像fが存在する。そうして、いま無限長の二値配列Aであって、
グラフgにハミルトン路があるなしによって配列の要素A[f(g)]の値として
1と0が入って居る、そのような配列Aが存在する。
すると、グラフgが任意に与えられたときn=f(g)を計算する。
この計算は多項式時間でできるだろう。
そうして配列Aのn番目の要素をO(1)の計算量で取り出すと、
グラフgがハミルトン路を持てば1であり、そうでなければ0なのであるから、
結局ハミルトン路の存在判定は多項式時間で可能になるのだ。
#ただし、配列Aを具体的に構成することはおそらく多項式時間では
できないのだと思う。配列の要素数が無限大ではナンセンスだという
批判もありうるだろうが、かりにf(n)の値がある上限N以下になる
ようなグラフに対してだけ判定を行えば良いのならば、配列Aの要素数は
有限N+1個で良くなるだろう。