田口雄一郎先生(加藤和也先生のお弟子さんです)も、
数といえば整数や有理数のように数直線に上に並んでいるものだ
という固定観念を幼いころに持ってしまうのは問題なのではないか、
小さな子供にもp進数を教えるべきなのではなかろうか、
というようなことを述べられていますね。

以下の文章は『数学セミナー』1996年4月号に
田口先生が書かれた文章からの抜粋です。

『私は子供のころ数と言えばみな「数直線」の上に並んでいるものと
ばかり思っていた。若い頃にこのような杓子定規なイメージを持つこと
は発達心理上問題があるのではないか。p進周期の体 BdR については
近頃人口に膾炙しているから、天与のものと思っておられる方もあるい
は多いかもしれない。 しかしながら歴史的には、指数函数の周期 2πi
やアーベル函数の周期を 含むところの体 C がそうであったように、
BdR とて「発見」されねばならなかったのである。本稿では、p進数体
Q_p を BdR の(全ての自己同型による) 固定部分体として「定義」した
ことにするというありがちな反則技を自粛し、 昔ながらの素朴な
アプローチを懐古する。』