Hecke-Langlands 型
保型形式あるいは保型表現から作られるゼータ
解析接続および関数等式は証明されているが、RHは未解決
なお、リーマン・ゼータや Dirichlet L、代数体の Dedekind ゼータは
以下の Hasse-Weil 型、Artin 型の実例でもあるが、
RHに関する進展度という観点からは本項に属するとみなす方がわかりやすい

Hasse-Weil 型
代数多様体(スキーム)のゼータ
有限体上で定義される場合は合同ゼータと呼ばれ、RHは証明されている
標数0の場合は解析接続、関数等式も一般にわかっておらず、RH以前の段階
ただし、有理数体上の楕円曲線に関しては、Wiles らにより前項のHecke-Langlands型に一致すること(谷山・志村予想)が証明された

Artin 型
代数体のガロア拡大とその表現から作られるゼータ
全平面への有理型接続と関数等式は知られているが、正則性(Artin 予想)およびRHは未解決

Selberg 型
階数 1 の半単純リー群の離散部分群、あるいはそれを基本群に持つ双曲多様体のゼータ
セルバーグ跡公式により、ゼータの解析接続や関数等式は知られており、ゼータの零点はラプラシアンのスペクトルに対応する
RHはラプラシアンの最小固有値が (d− 1)/4 以上(d は多様体の次元)であることと同値であり、
多様体が数論的な場合には成立が予想されている
これは「セルバーグの固有値予想」とも呼ばれる
基本群が P SL(2,Z) (2 次元)、P SL(2,Z[√−1]) (3 次元)など、いくつかの場合にはRHが証明されている
非数論的な場合にはRHを満たさない反例がある
しかし,そうした場合にも、(d − 1)/4 より小さな固有値は有限個しかなく
それらに対応する有限個の零点を除いたほとんどすべての零点はRHを満たす
この状況を称して「セルバーグ・ゼータはRHがほとんど成立している」という