>>224 つづき

この定義は,有限の場合とほとんど変わらない.唯一の違いは確率P[E] が計算できるもの(つまり事象E)がΩ
の部分集合全てではない可能性があることで,そのために「有限バージョン」では「全ての部分集合E に対して」
となっていたところを「F の元であるE に対して」と書き直してあるところである.
 なお,有限の場合のσ-field F はΩ の部分集合全体にとるのが自然であり,実際,定義1.2.1 でもそうした.だ
から,この場合はF が自明なのでF を省略して(Ω, P) と書いた.しかし,Ω が無限の場合はF として色々な可
能性がある.そのため,どのようなF を考えているのかを明記する必要があるので,確率空間として(Ω,F, P) と
書くのである.以下ではΩ が有限の場合でも形式的に(Ω,F, P) と書くことが多いが,その場合でも(おそらくい
つでも)F はΩ の部分集合全体と解釈する.

1.3 事象の独立性と条件付き確率
標本空間が有限の場合にはまず「事象」について「独立性」「条件付き」を考える方が直感
的であると思うので,ここに載せることにした.
定義1.3.1 (独立な事象) 確率空間(Ω,F, P) 中の事象E,F ∈ F が,
P[E ∩ F] = P[E] P[F]     (1.3.1)
を満たすとき,F とE は独立な事象であると言う.
日常言語で言えば,E とF が独立とは,E とF の起こり方が無関係(F が起こっても起こらなくても,E の
起こり方には影響がない)と言う場合にあたる.
(引用終り)

つづく