>>98 つづき

ヴェイユ
もちろんそうだ。たとえば最初は数学全体に通じていたのは私とシュバレーだけだったが、今では全員、たいていのものに通じるようになった。その他、有益なことがいろいろある。
 君たちは共同研究に非常に熱意をもっているように見えるから注意しておくが、共同で何かやるときは一種のテクニックが必要だ。ブルバキは共同で本を書くテクニックを発見したので、それ以後はそれに従ってうまくやっている。ただひとつ、共同でアイデアを生むテクニックだけは存在しない。
 最後に共同研究に対する忠告をひとつ。
 まずover organaizeしすぎないこと。
 次に、つねに、あらゆる種類の失望に対し備えていなければならないこと。失望は共同研究の一部分であると考えるべきである。
 第三にアイデアは集団から生れるのではなく個人から生れるということだ。
 このようなことに注意すれば、共同の成果はすばらしいものになるだろう。

 ヴェイユは、数学のアイデアは個人から生れると主張してとうとうゆずりませんでした。共同研究にこだわるのはSSSの当初からの際立った傾向だったのですが、何か深い理由がありそうでもありますし、し、注視していきたいと思います。

(引用終り)
以上