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つづき

[定理]

任意の n∈N は順序数である
N(即ち ω) は順序数である
証明は略しますが N 上で関係 ∈ が通常の自然数の順序を表現し ていることを考えれば直感的には明白な事実です。実際には今まで省略した証 明にはすべて数学的帰納法が使用されます。ここで一つも証明がないのもなん なので、ω+1(即ち ω∪{ω}) が順序数になることを証明 します。
まず ∈ に関する整列性ですが ω が整列集合で、ω は ω+1 の最大元なので成立するのは明らかです。推移性に関しても a∈b∈(ω+1)と仮定し b が自然数の場合は ω の推移性 から a∈ω が成立し、b=ω の場合 a∈ω は ω の定義によりこちらも明らかです。
[定義]

自然数 n に対して ω + n を次のように帰納的に定義する
ω + 0 = ω
ω + (n + 1) = (ω + n) + 1

最後の式の左辺の +1 は自然数の加算で、右辺の +1 は(ω + n)∪{ω + n} のことです。そうすると数学的帰納法により ω + n は順序数になることが容易に証明することが可能です。さて、ここまでで 次の順序数が構成されたわけです。
自然数
ω
ω + (n + 1) (n は自然数)

直感的に記述すると自然数 n は {0,1,2,...,n-1} のことであり、ω は {0,1,2,3,...}、 ω+(n+1) は {0,1,2,3,...,ω,ω+1,...,ω+n} という感じです。
最後の n の ω までの「極限」をとり ω+ω={0,1,2,3,...,ω,ω+1,...,ω+n,...} と拡 張したいのはもちろんで、そのようにどんどん大きな順序数を構成することが 集合論の基本理念なのですが、実を言いますと今までの公理では ω+ω でさえ構成することが出来ず、次回以降に導入する「置換公 理」なるものが必要となるのです。
次回は順序数を理解するとともに、集合論における最も重要な概念である「整 列順序」に関する基本的な性質を証明し、次次回以降にこの性質を利用して順 序数の基本性質を導きたいと考えております。

つづく