>>613

つづき

二、三の注意
圏の射は写像とは限らないし、写像だと思い込むことは随分と弊害があるので止めたほうがいいです(竹内本P.47にも注意がある)。しかし、ホムセット(矢印の束)は普通の集合なので、集合に関する議論は普通に使います。

まったく集合概念に頼らない定式化/流儀もありますが、あんまり拘っても生産的じゃない。圏を外から眺めるときは、遠慮なしに集合概念を使ったほうが健全だと僕は思います。

あと、極限/余極限について一言いっておくと、あれは圏のなかでの工作です。極限/余極限を定義する図式が設計図(スキーム)で、極限/余極限対象が出来上がり作品です。

極限: 素材の各点の組合せをとったり、余分な所を捨てたり
余極限: 素材を寄せ集めて、必要なら糊代で貼り合わせてより大きな複合物=作品を作る

直積/直和、終対象/始対象、等値射/余等値射(イコライザー/コイコライザー)は、極限/余極限の特別なケースであり、またこれらの基本工作技法の組合せで一般の極限/余極限(ただし有限*2)が得られます。

*2:「極限」という言葉は無限のケースから由来しているのでしょうが、有限極限/有限余極限のほうがよく使います。
(引用終り)
以上