これ、ちょっと面白かったから貼る
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42024040U9A300C1000000/
東洋一の大望遠鏡、京大が挑んだ「純国産」
科学記者の目 編集委員 小玉祥司
2019/3/8 6:30日本経済新聞 電子版
(抜粋)
京都大学などが建設を進めていた東アジア最大の光学望遠鏡「せいめい」が完成、2月20日に記念式典が開かれた。口径3.8メートルという大きさだけでなく、分割した鏡を組み合わせたり、鏡を支える骨組みを大幅に軽量化したりと、最新技術を自力で開発したのも特徴だ。「純国産」望遠鏡に取り組んだ研究者たちのチャレンジ精神や、挑戦を支えた民間のOBからの寄付が建設を実現した。

「最初は本当にできるのかな、と思った」。完成記念祝賀会であいさつした柴田一成・京大大学院理学研究科付属天文台長と観山正見・元国立天文台長は、期せずして同じ趣旨の感想を口にした。

せいめいの口径3.8メートルはすばるに比べると小さいが、主鏡を含めて望遠鏡全体を国内で製作したいわば「純国産」の大型望遠鏡だ。すばるの主鏡は米メーカーが製作し、ハワイに運ばれた。
また、すばるの主鏡は1枚の大きな鏡でできているが、せいめいの主鏡は18枚の鏡を組み合わせてできている。すばる以上の大型望遠鏡を建設するには1枚の鏡では難しく、今後はいくつもの鏡を組み合わせて大きな主鏡を作る望遠鏡が主流になる。そこに欠かせない技術を日本国内で確立する狙いがあった。

従来の同規模の望遠鏡に比べて4分の1の約20トンと大幅な軽量化も特徴だ。これには短時間に狙った天体に望遠鏡を向け、すぐに観測する狙いがある。最近の天体観測の重要なテーマの一つが超新星爆発やガンマ線バーストと呼ばれる現象だが、これらは突然発生して短時間にどんどん様子が変化する。一刻も早く望遠鏡を向けて観測を始めることが、大きな研究成果につながるのだ。

せいめい望遠鏡は軽量の架台と最新の鏡の制御技術をいかし、動かし始めてから1分以内に観測できるようになるという。観測する天体に向けたあと焦点を合わせるだけなら0.2〜0.3秒という速さだ。分割鏡を使った米国のケック望遠鏡は数秒から10秒近くかかる。

つづく