メモ貼る 「スワンプランド問題」
http://www.nikkei-science.com/201905_034.html
日経サイエンス  2019年5月号 特集:宇宙の暗黒問題
変容する暗黒エネルギー 超弦理論が示す新たな予想
中島林彦(日本経済新聞) 協力:大栗博司(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構/カリフォルニア工科大学) 村山 斉(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構/カリフォルニア大学バークレー校)
超弦理論の研究から,暗黒エネルギーの密度は時間変化するとの予想が得られ,賛否両論を巻き起こしている。

https://planck.exblog.jp/29671209/
大栗博司のブログ 20180808
スワンプランド問題
(抜粋)
先週は、ニューヨーク州のストーニーブルック大学にある、サイモンズ・物理学・幾何学センターで毎夏開かれているサイモンズ・ワークショップに参加してきました。

今年のテーマは、量子重力のスワンプランド(沼地)問題。

超弦理論の真空状態の集合は、「ランドスケープ」と呼ばれています。

超弦理論には膨大な数の準安定な真空状態があるという説があるので、それを表現するにランドスケープという言葉を使っています。

化学や分子生物学などでも、分子の準安定状態がたくさんある時にランドスケープと呼ぶことがあり、それにならったものです。

「スワンプランド」というのは、このランドスケープの補集合のことで、重力を含む理論模型の中で整合性のある量子理論に組み込むことができないものの集まりのことです。

常の場の量子論の場合は、くりこみ可能であれば、何らかの量子論に矛盾なく組み込むことができます。

しかし、重力の場合には低エネルギー有効理論に非自明な制限があって、それを明らかにしようというのが「スワンプランド問題」です。

スワンプランドがきちんとわかれば、超弦理論の予言能力が増えると期待できます。

私は、以前からバッファさんと、このスワンプランド問題を研究していて、最初の論文は12年前に発表しました。

6月に、この問題についての新しい予想をまとめて論文にしたところ、話題になり、米国の科学雑誌「Scientific American」にも取り上げられました。

⇒ Scientific American記事:「弦理論の予言する宇宙は、思ったより少ないかもしれない」