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つづき

【175】当面われわれにとって重要なのは、関数と層の間に、深いアナロジーがあるということだ。
それを発見したのが、偉大なフランスの数学者アレクサンドル・グロタンディークである。
彼はほとんど単独で、現代の代数幾何学を作ったのみならず、数学に対するわれわれの考え方をすっかり変えてしまった。
ラングランズ・プログラムを幾何学的に再定式化するためにわれわれは、関数と層との間で言葉を翻訳するための辞書を利用したが、
その辞書こそは、グロタンディークの仕事を特徴づける深い洞察の見事な一例なのである。

【177】グロタンディークのアイディアに話を戻そう。
はじめに、ヴェイユのロゼッタストーンの真ん中のコラムに注目しよう。
そして有限体上の曲線と、より一般的な有限体上の多様体について調べる。
これらの多様体は、多項方程式の系によって定義される。
例えば、第9章で扱った、y^2+y=x^3?x^2もそのひとつである。
そのような多様体上に、ひとつの層があると仮定しよう。
層は多様体上の各点に、ベクトル空間を割り当てるルールだが、
実はさらに構造を持っている。
層の概念は、今考えている多様体が定義されている数の体系(この場合は有限体)の任意の対称変換から、
そのベクトル空間の対称変換が生じるように定義されているのである。
特に、有限体のガロア群の元であるフロベニウス写像からは、
このベクトル空間の対称変換(例えば回転や伸張など)が必然的に生じる。

【178】さて、ベクトル空間に何らかの対称変換があれば、そこからひとつの数を作り出すことができる。
そのための標準的なテクニックがある。
例えば、今考えているベクトル空間が直線なら、
フロベニウス写像から得られるこの空間の対称変換は伸張である
??つまり、各元zが、ある数Aにより、Azに変滑キされる。この荘ホ称変換から作b轤黷髏狽ヘ、Abノ他ならない。

つづく