>>177
つづき

例. 2
点集合 {x,y}
に離散位相を定めたものを X, 密着位相を入れたものを Y
とせよ.
f:X→Y を底集合の恒等写像とすると,
f は連続かつ全単射だが
逆写像
g*f-1
は連続でない, 特に
f は同相ではない.

 同じ集合に強弱の異なる位相を入れているのですから同相 (位相構造の同型) であるはずはなく,
そもそもの集合の濃度も小さく, つまりは容易な例なのですが, この例こそは「連続/不連続とは何か」をもっとも端的な形で示しています.
ほとんど明らかながら, 一通り証明しましょう.

密着空間からの写像
g はどうでしょうか. このとき, 定義域の 2 点で "とても近い" にも拘わらず, 写像で写してみると "近い" とは言いきれない組が存在しており, この写像が「近い点を近い点に写す」という標語に適するとは考えられません.

 では「近い点を近い点に写す」という標語を充たす写像を求めるにはどうすればよいのでしょう. この標語を精確に表現するならば, ある点の像
f(x) の近傍を考える場合に,
x の (それなりの) 近傍がその近傍中に写されるような写像こそを連続写像と定めたいのです. このような写像を求めるには,
ε-δ 論法の時と同様に, まず値域での関係,
すなわち「2 点の像は "近い" のか」を最初に問わねばなりません.
そのうえで, それらを引き戻すことで「定義域内では近いのに, 写すとそれほど近いとは言えない」ような点が存在するかを論じることができます.

 これを位相構造, すなわち開集合だけで表現しようとしたものが「開集合の逆像はまた開集合である」という連続の定義に他ならないのです.
 最後までご覧いただきありがとうございました. 参考になりましたら, こちらもポチッと.

(付録)
連結性, 連続性および位相について (その2)
2018年08月03日

この位相空間 X を R の素スペクトルといい, Spec R と表す.
また, このように定義される位相をザリスキ位相という.
(引用終り)
以上