メモ
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第61回 代数学シンポジウム
2016年9月7日(水)〜9月10日(土)
場所: 佐賀大学本庄キャンパス 理工学部6号館1階大講義室
https://mathsoc.jp/section/algebra/algsymp_past/algsymp16_files/ring-theory/3-shimomoto.pdf
Almost Ring Theoryの観点からのホモロジカル予想 2016年9月10日 第61回 代数学シンポジウム
下元数馬 (日本大学)
以下で扱う環は全て可換環であると仮定する。ホモロジカル予想とは Hochster
らが導入したネーター局所環に関する予想の一群のことであるが、中でも良く知ら
れているのが直和因子予想と呼ばれるものである。
Conjecture 1 (直和因子予想). R ,→ S はネーター環の整拡大、R は正則であって
S は有限生成 R-加群であるとする。このとき、R は R-加群として S の直和因子である。
この予想は [12] で Hochster によって定式化され、彼自身は正標数の場合を解決
した。零標数の場合は比較的易しい。しかしながら R が体を含まない場合、つまり
混合標数のケースが未解決のまま残されていた。2002 年に R. Heitmann が 3 次元
の場合を解決し ([11] を参照)、2016 年には Y. Andr´e により Almost ring theory と
Perfectoid 幾何学の理論を用いて完全な解決がもたらされた ([1],[2] を参照)。
Almost ring theory とは、1980 年代に G. Faltings が p-進 Hodge 理論における基
本的な問題を解決するために導入した可換環の手法のことである ([8] を参照)。直和
因子予想は B. Bhatt([4] を参照) によって更に簡明な証明が付けられたが、実際には
Andr´e によって次の強い結果が示された (用語に関しては本文を参照のこと)。
尚、Andr´e の論文 [1] では、Almost purity 定理を更に拡張した Perfectoid Abhyankar 補題と呼ば
れる、非常に深い定理を証明してから Theorem 2 を導いていることに注意したい。