Sheldon Axler著『Linear Algebra Done Right 3rd Edition』を読んでいます。

V を F 上の有限次元ベクトル空間とし、 φ_1, …, φ_m を V の双対空間 V' の線形独立な元とする。

dim(null φ_1 ∩ … ∩ null φ_m) = dim(V) - m

が成り立つことを示せ。

解答:

φ_1, …, φ_n を V' の基底とする。

各 (i, j) ∈ {1, …, n} × {1, …, n} に対して、

φ_i(v_j) = δ_{i, j} (クロネッカーのデルタ)

を成り立たせるような V の元 v_1, …, v_n が存在することは簡単に分かる。

V ∋ v → (φ_1(v), …, φ_m(v)) ∈ F^m

という線形写像を考える。

(a_1, …, a_m) を F_m の任意の元とする。

a_1*v_1 + … + a_m*v_m は↑の線形写像によって、 (a_1, …, a_m) に写る。

したがって、↑の線形写像は全射である。

∴ dim(range(↑の写像)) = m

null φ_1 ∩ … ∩ null φ_m は明らかに↑の写像の零空間である。

有名な定理により、

dim(null φ_1 ∩ … ∩ null φ_m) + dim(range(↑の写像)) = dim V

が成り立つ。

dim(range(↑の写像)) = m だから、

dim(null φ_1 ∩ … ∩ null φ_m) = dim(V) - m

が成り立つ。