>>67 追加

星裕一の論文
宇宙際 Teichmuller 理論入門 PDF (2019) (Indexあり)https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/244783
(抜粋)
P81
本稿の構成は, おおまかには以下のようになっています:
? §1 から §3: 宇宙際 Teichm¨uller 理論において遠アーベル幾何学がどのような形で
用いられるか, という点についての説明.
? §4 から §12: ある Diophantus 幾何学的帰結 (§4 の冒頭を参照) を得るために, “何
をすれば良いか”, “どのようなアプローチがあり得るか”, “そのアプローチの枠組みで何
ができるか” という点についての考察. 特に, 宇宙際 Teichm¨uller 理論の主定理の大雑把
な形の説明.
? §13 から §20: テータ関数に関わる局所理論やその大域化の説明, 特に, 加法的/幾
何学的な対称性が重要な役割を果たす “加法的 Hodge 劇場” の構成の説明.
? §21 から §25: 数体の復元に関わる理論の説明, 特に, 乗法的/数論的な対称性が重
要な役割を果たす “乗法的 Hodge 劇場” の構成の説明.
? §26: 最終的な Hodge 劇場の構成の説明.
もう少しだけ理論の詳細に踏み込みましょう. (より詳しくは §27 を参照ください.)
§4 から §12 までで説明される “リンクによるアプローチ” によって, ある Diophantus 幾
何学的定理 (§4 の冒頭を参照) を証明するためには, ある適切な固定された数体上の楕円
曲線に対して,
(a) 対数殻 (§8 を参照)
(b) 楕円曲線の q パラメータの (1 より大きい) ある有理数による巾
(c) 数体
という 3 つの対象の (ある適切な設定における) 多輻的な表示 (§7 を参照) の存在を証明
すれば充分であるということになります. 一方, これらの対象の多輻的な表示を得るため
には, “設定の環構造を放棄する” ことによって必然的に発生してしまう不定性 (§10 を参
照) から, 上記の (b) と (c) を防護/隔離しなければなりません. そのために, (b) と (c)
を, “ただの数” としてではなく “ある適切な関数の特殊値” として扱う必要が生じます.
そのような関数として, (b) に対してテータ関数 (§13 を参照), (c) に対して “κ 系関数”
(§24 を参照) が用いられることになります. (§11 の議論を参照.)

つづく