>>158 (続き)

(構成的定義によらずに) 実数xが原理的に確定すると考
えてもよいではないか?−−そのように考えると、カン
トールの論法が息を吹きかえし、実数は非可算個 (連続
濃度) あることになる。しかしその場合、実数全体の集
合Rの中には、その数値を人間業では絶対に求められ
ない実数まで、暗に想定されている。集合Rに一部(多く?)
の数学者がどんなに存在感を抱いていようと、それは中
味がガラガラの枠のようなものである。

(出典)
野崎昭弘:『数はほんとうに「ある」のか』
     〜数学者にとっての数とは〜
 数学セミナー, 1978年 11月号
 数セミ増刊「数の世界」, 日本評論社, p.8-14 (1982)