>>503
つづき

導入
整列集合 X の任意の元 s は、それが X の最大元でない限り、ただ一つの後者(successor; 後継、次の元、直後の元)を持つ。これはつまり、s よりも大きな X の元全体の成す部分集合における最小元として s の後者が決まるということである。また、整列集合 X の中で上に有界な任意の部分集合は(その上界全体の成す X の部分集合に最小元がとれるから)必ず上限を持つ。あるいは整列集合 X には、前者(predecessor; 直前の元)を持たない元が必ず存在する(それはもちろん、X 全体における最小元である)。
集合に整列順序が与えられれば、そこでは集合の全ての元に対する命題の超限帰納法を用いた証明を考えることができる。
自然数全体の成す集合 N が通常の大小関係 "<" に関して整列集合となるという事実は、一般に整列原理と呼ばれる。
(選択公理に同値な)整列可能定理は、任意の集合が整列順序付け可能であることを主張するものである。整列可能定理はまたツォルンの補題とも同値である。

順序数
詳細は「順序数」を参照
任意の整列集合は、その整列集合の順序型と呼ばれるただ一つの順序数に順序同型である。順序集合の各元の位置は順序集合によっても与えられる。有限集合の場合、数え上げという基本的な操作によって対象の一つ一つに(何番目の元であるかを意味する)順序数を割り当てることで、特定の対象の順序数を求めることができ、あるいは特定の順序数をもつ対象を求めることもできる。有限集合ではその大きさ、つまりその元の個数を意味する基数と、その順序型である順序数とは一致すると考えることができる。これは、日常的な意味での数え上げは 1 から始めると思うが、そうすると有限集合の各対象に順番に順序数を振っていって最後の元となる対象に振られる順序数はその集合の基数になっているという意味である。

つづく