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つづき

§1. 古典的類体論
ふたつの体 \mathbb{Q}(\sqrt{-1}) , \mathbb{Q}(\sqrt{2}) について考える.これらは \mathbb{Q} の2次拡大体で , 群の
同型
\mathrm{G}\mathrm{a}1(\mathbb{Q}(\sqrt{-1})/\mathbb{Q})\cong \mathbb{Z}/2\mathbb{Z}, \mathrm{G}\mathrm{a}1(\mathbb{Q}(\sqrt{2})/\mathbb{Q})\cong \mathbb{Z}/2\mathbb{Z}
が成り立つ. 上の同型から , ふたつの体 \mathbb{Q}(\sqrt{-1}) , \mathbb{Q}(\sqrt{2}) の数論的な違いをみることは
できない. 一方, \mathbb{Q}(\sqrt{-1}) が円分体 \mathbb{Q}($\zeta$_{4}) ( $\zeta$_{n} は1の原始 n 乗根) であるという事実より

\mathrm{G}\mathrm{a}1(\mathbb{Q}(\sqrt{-1})/\mathbb{Q})\cong(\mathbb{Z}/4\mathbb{Z})^{\times}
が成り立つ. \mathbb{Q}(\sqrt{2}) についてもこれを円分体 \mathbb{Q}($\zeta$_{8}) に埋め込むことにより同型
\mathrm{G}\mathrm{a}1(\mathbb{Q}(\sqrt{2})/\mathbb{Q})\cong(\mathbb{Z}/8\mathbb{Z})^{\times}/\{\pm 1\}
を得る.ここまで来るとふたつの体の数論的な違いがはっきりする. 実際,これらの同型
から次の事実が導ける

一般に K を有限次代数体, \mathcal{O}_{K} をその整数環とすると

以上の考察から次の問題が自然に生じる.
問題1.2. 有限次代数体 K とアーべ)\triangleright 拡大 L/K が与えられたとき , そのカロア
群 \mathrm{G}\mathrm{a}1(L/K) を素イテアルの分解法則 (つまり \mathcal{O}_{K} の素イテアル \mathfrak{p} にたいし , \mathfrak{p}\mathcal{O}_{L} がど
のように \mathcal{O}_{L} の素イテアルの積に分解するかを与える法則) がわかるように記述せよ.

例1有理数体 \mathbb{Q} の2次拡大の場合に考えてみる.

以上より問題1.2は次に帰着される.
問題1.6. \mathrm{K}\mathrm{e}\mathrm{r}($\rho$_{L/K}) を決定せよ.言い換えれば,フロヘニウス写像 $\sigma$_{\mathfrak{p}}\in Gal(L/K)
たちの間の関係式をすべて決定せよ.
これに完全な解答を与えたのが高木とArtinによる類体論である.ここではモシュラ
スの理論の導入を避けるため少々変形した形で述べることにする

つづく