>>608-609
補足

1)ここに書かれた黒田本の可換図式は、単なる関数の合成である
2)一方、>>586の平井広志の「位相幾何:被覆空間」
 定義 7.1 (リフト)と定理 7.2、図 4: パスのリフト (下記三角の図)http://www.misojiro.t.u-tokyo.ac.jp/~hirai/teaching/kikasuriR2/covering.pdf
 も、可換図式だが
(再録)
7 被覆空間
P1
定義 7.1 (リフト). p : E → X を被覆写像とする.
f : Y → X のリフト def ⇔ f~ : Y → E, p *f~ = f.
次の図式が可換になるような f~ が f のリフトである:
     E 
  f~ /|
  /  ↓p
Y -→ X
  f
(引用終り)
3)平井広志の可換図式では、PDFのP3の図4パスのリフトや、図5パスのホモトピーのリフト にあるように
 被覆写像 (covering map) p の性質から、底空間X内のパスやパスのホモトピーに対して
 被覆空間 (covering space) E に持ち上げるリフトf~が、”一意”に存在する と主張する
4)可換図式という切り口で見ると、黒田本と平井広志の共通点も見えてくる
 が、違いも意識しておく必要がある
5)平井広志の可換図式は、リフトf~は”一意”
 一方、黒田本の可換図式は、単なる関数の合成で、>>608の図2)と3)に示したように、↓g の部分に任意性がある
6)要するに、黒田本がやっていることは、補助定理ではDで正則でf(z)≠0を与えたとき、もっと具体的に関数の形が決められるという主張
 それは、f(z)=e^h(z) と指数関数の形にできる (これ逆も成立。f(z)=e^h(z)からf(z)≠0が言える)
7)黒田本の定理7.10(ショットキ(Schottky)) f(z)≠0,1 では、f(z)≠1の条件が追加され、さらに具体的に関数の形が決められる
 その具体的関数を使って、Schottkyの定理の不等式(定理7.10)を導く
 これが、環状領域になっている(>>590)
8)だから、繰り返すが 黒田本がやっていることと、被覆のリフト、ここに可換図式の視点を持ち込んで、共通点を見たのは良い
 だけど、全く同一ではない。違いも認識しておかないとねw

つづく