>>90 追加

https://www.yomiuri.co.jp/serial/jidai/20231102-OYT8T50095/
[時代の証言者]天文と化学を結ぶ 岡武史<1>星の誕生支える「H3+」観測
2023/11/03 読売新聞

《天体観測で分子や原子を検出するには、物質ごとに特有の波長の光(電磁波)が放出または吸収される性質を利用する。しかし、H3+については当時、その波長が分からなかった》

 僕はまず、H3+が吸収する赤外線の波長(スペクトル)を実験で調べました。「不可能だ」とも言われた難題でしたが、必要な装置を自分で作り、4年半でやり遂げました。
さらに16年を費やし、このスペクトルを天体観測で見つけ出しました。

 H3+の観測が進むと、予期していなかったことが次々と分かりました。銀河系の中心近くに広がる分子雲を調べる研究は昨年まで続きました。卒寿を超えた今も、シカゴ大学に週3回通い、研究しています。

 僕は17歳まで満州(現中国東北部)で育ち、日本で14年過ごした後、北米へ渡って研究を行ってきました。
どの国でも、素晴らしい人や書物との出会いがあり、僕の大きな力になってきました。
91年の歳月を振り返っていきます。(分光学者)