補足:下記 中野伸先生がいいね
上記 定理6.11 正規底定理 は、補題13.3 (デデキント) で 16行で証明終わり

(参考)
https://pc1.math.gakushuin.ac.jp/~shin/lecture2023.html
中野 伸(教授)学習院
https://pc1.math.gakushuin.ac.jp/~shin/html-files/Alg2/2023/13kummer.pdf
代数II 2023年度
§13.クンマー拡大
P49
以下において扱う体はすべてCの部分体とする.また,自然数nに対して,ζn∈Cを1の原始n乗根とする.
すなわち,ζn∈C×であって,その位数がnであるとする
(ζn=e^2πi/nであるとしてよい).

P50
定義13.2前定理のようにして与えられる拡大L/Kを自然数nに関するクンマー拡大という.すなわち,体の拡大L/Kがnに関するクンマー拡大であるとは,Kが1の原始n乗根ζnを含み,あるa∈K×についてαn=aをみたすαによってL=K(α)と表されることである.クンマー拡大は,しばしばL=K(n √a)とも表される.

この節と次の節で,ベキ根拡大と有限次塁アーベル拡大との密接な関係,すなわち,これらの拡大が“本質的”に同等であることを述べる(定理13.6および定理14.2を参照)

P51
補題13.3 (デデキント)
Γを乗法群とし,σ1,...,σnをΓからC×への相異なる準同型写像とする.
このとき,(c1,...,cn)≠(0,...,0)をみたす任意の(c1,...,cn)∈Cに対して
Σ i=0〜n−1 ciσi(γ)=c1σ1(γ)+···+cnσn(γ)≠0
をみたすγ∈Γが存在する.
証明
対偶,すなわち,c1,...,cn∈Cとするとき,
∀γ∈Γに対してΣ i=0〜n−1 ciσi(γ)=0 =⇒ c1=···=cn=0を
nに関する数学的帰納法によって示す.
n=1のときはあきらかである.
略(16行で証明終わり)

P52
定理13.8
nを自然数とし,体Kは1の原始n乗根ζnを含むとする.
もしL/Kがn次巡回拡大ならば,あるa∈K×が存在して,L=K(n √a)と表される.
すなわち,ζn∈KならばK上のn次巡回拡大は巡回クンマー拡大である.
証明
ζ=ζnと略記する.σをGal(L/K)の生成元とする;
Gal(L/K)=σ = {1,σ,σ^2,...,σ^n−1} , σ^n=1.
いま,Γ=L×, σi=σ^(i−1)およびci=ζ^−(i−1) (i=1,...,n)として前補題を適用すれば,
Σ i=0〜n−1 ζ^−iσ^i(γ)=γ+ζ^−1σ(γ)+···+ζ^(−(n−1))σ^(n−1)(γ)≠0
をみたすγ∈Lが存在する.
この和をαとすると,0≠α∈Lであって
σ(α)= Σ i=0〜n−1 ζ^−iσ^(i+1)(γ)=ζΣ i=0〜n−1 ζ^−(i+1)σ^(i+1)(γ)=ζα,
両辺をn乗してσ(αn)=αnを得る.
σはGal(L/K)の生成元だから,αnはGal(L/K)の不変体Kに属する.
すなわちα^n∈Kであり,X^n−α^n∈K[X]となるから,K(α)/Kは巡回クンマー拡大である.
さらに,σ(α)=ζα, σ^2(α)=σ(ζα)=ζσ(α)=ζ^2α,...より,
Conj(α,K)= {α,ζα,ζ^2α,...,ζ^(n−1)α}であるが,
α≠0なので|Conj(α,K)|=n,したがってX^n−α^nがαのK上の最小多項式でなければならず,L=K(α)が得られる