>>767 補足

有理数→実数の構成は、幾通りもある
あたかも、ピタゴラスの定理が 幾通りもあるが如し
まず、実数の構成に関するノート∗原隆 のあらすじを見ておこう

https://www2.math.kyushu-u.ac.jp/~hara/lectures/07/realnumbers.pdf
実数の構成に関するノート∗原隆(九州大)
九州大学2006,2007年春学期「数学II」「微分積分学・同演習A」への補足
より
P22
3.2 コーシー列による実数の定義
無限項もある数列が実数だということになったので,事態はより深刻かもしれない.
もちろん,心配するには及ばない.これから段々と,この一見奇妙に見える定義が我々の知っている実数を定義することを見ていく.
この際にキーになるのは「同値類」の概念である.以下ではこの「同値類」のお陰で,この定義がうまく行っている事を見るだろう.
(注)上では実数をコーシー列の同値類と定義したわけだが,この狙いは以下の通りである.いま,α=[{an}],つまりαとは代表元が{an}というコーシー列であるような「コーシー列の同値類」であるとしよう.実のところ,ここではα “=” lim n→∞ an (3.2.5)を狙っているのである.つまり,「実数は有理コーシー列の同値類」とは言ったけども,実際には「実数はその有理コーシー列の極限」と定義したいのだ.しかし,今は実数を定義している途中であるから,考えているコーシー列は有理数の中に極限を持つとは限らない.(いや,正直,有理数の中に極限を持たないコーシー列の方が濃度の意味で多い.)これでは上の極限を使った定義はできない.仕方ないので,頭の中では「この数列の極限が実数なんだよ」と思いつつ,「この数列の同値類が実数」と言っているのである.実際,以下で実数の四則演算などを定義する際,結局は「この数列の極限」にしか興味のない定義になっている事がわかるだろう.(注)上で用いた同値関係(3.2.3)は何を狙っているのかというと,数列{xn}と数列{yn}の極限が等しい,ことを狙っているのだ.ただし,上に書いたように,有理数の範囲では「極限」が存在しないことがほとんどだから,実数を定義するまでは極限を全面に出す訳には行かない.仕方ないので,このようにややこしい書き方になっている.
P24
3.2.2 同値類の実際の形
同値類がよく見えないという人もいると思うので,ちょっと余分なことを書いておく.
略す
3.3 実数の四則演算
P30
3.4 実数の順序(大小)と絶対値
P36
3.5 実数における極限の定義
以上で実数体を大体構成した.これで漸く,普通の極限の話に戻れる.極限の定義などは通常のように行うのだが,「実数」そのものが「有理数のコーシー列」だと定義されているので,ちょっと変な感じがするかもしれない.少し丁寧に見ていく事にする.
略す
P37
3.6 コーシー列の収束証明
普通の実数の四則演算ができたので,このような普通の定義でかなりの部分の話はうまく進む.うまく進まない可能性があるのは,実数の連続性とコーシー列に関連した話題だ.コーシー列から実数を構成した今の流れでは,まずは「コーシー列の収束性」を示してから「実数の連続性」「上限・下限の存在」などに進むのが良い.コーシー列の定義は今まで通り,
略す
定理3.6.2 (コーシー列は収束する)
略す
(引用終り)

つづく