”近畿財務局内で共有された17年6月のメールには、同省に確認した方針として「新たな文書を開示しないよう、与党と調整している」と記載。別のメールを印刷した文書には「 忖度そんたく 」と手書きで書き込まれていた”

https://www.yomiuri.co.jp/national/20260526-GYT1T00040/
森友文書 改ざん経緯なく 自殺職員の妻 開示求め国提訴へ
2026/05/26 読売新聞

 学校法人「森友学園」を巡る財務省の決裁文書改ざん問題で、自殺した元近畿財務局職員の遺族に対する同省の関連文書計約14万6000ページの開示が先月、終了した。改ざんの詳しい経緯を記した文書はなかった。遺族は25日、大阪市内で記者会見し、「一番知りたいことはわからなかった」と悔しがり、今も不開示のままとなっている資料の開示を求め、新たな訴訟を起こす意向を示した。

 一連の問題では、大阪府豊中市の国有地について、国が2016年6月、土地の鑑定価格から地中のごみの撤去費用約8億円を差し引いて1億3400万円で学園に売却。17年2月に発覚し、不当な値引きだと国会で問題視された。その後、同省理財局が主導し、決裁文書のうち、安倍首相(当時)の妻・昭恵さんや自民党の国会議員に関する記述など約300か所が改ざんされた。

 改ざんを強いられ、自殺した近畿財務局職員・赤木俊夫さんの妻・雅子さん(55)が起こした訴訟で、昨年2月、同省の文書不開示決定を取り消す大阪高裁判決が確定。同省は昨年4月〜今年4月に計7回、学園との交渉記録や職員間のメールなどを雅子さんに開示した。

 開示文書では、学園側が、土地取引の窓口だった近畿財務局職員に対し、「あんたら、死んだら地獄に行く」と激高したり、コースターを投げつけたりし、 執拗しつよう に国有地の値下げを求め、近畿財務局側が対応に苦慮する様子が記録されていた。同省職員から近畿財務局職員への15年1月のメールには、「脅迫罪にあたるなど(と学園側に)プレッシャーを与えることも考えてはどうか」という意見が記されていた。

 近畿財務局内で共有された17年6月のメールには、同省に確認した方針として「新たな文書を開示しないよう、与党と調整している」と記載。別のメールを印刷した文書には「 忖度そんたく 」と手書きで書き込まれていた。

 雅子さんは会見で、「亡くなる前、苦しんでいた夫を助けられなかった。まだやれることはやりたい」と語った。近畿財務局職員のノート3冊が不開示のままだといい、このノートの開示を求め、大阪地裁に提訴する方針を明らかにした