>>218
9. これがABC予想とどうつながる?

ABC予想は、ざっくり言えば
a+b=c,gcd⁡(a,b)=1 なら c≲εrad⁡(abc)^(1+ε)
という、「足し算の情報」と「素因数の情報」を結びつける予想です。

ここで非常に重要なのが、a+b=cという加法的情報です。

一方、rad(abc)は、どんな素数が現れるかという算術的情報です。

ABC予想は、加法的な複雑さ⟶乗法的な複雑さという橋を架ける問題だ
と見ることができます。

IUTは、その橋を「異なる数学的世界」を使って架けようとします。

そしてScholze–Stixが問題視したのは、非常に乱暴に言えば、

「世界を変えたことで得られる“情報を忘れる効果”を利用しているのに、
最後に世界間の量を比較するとき、その忘れたはずの情報をこっそり復元していないか?」

ということです。