>>112
ところが、ここから罠が始まる

本当に知識を増やそうとする人は、
「自分が間違っているかもしれない」
という不快感に耐える必要があります。

たとえば数学なら、
「あれ? 俺の理解ではこうなるはずなのに、論文では違うことを言っているぞ」
となったとき、
自分の理解を壊して作り直す必要があります。

これは結構つらい。

一方、「教える側」でいたい人は、
「俺が説明してやる」
という姿勢を維持することで、その不快感を回避できます。

だから極端になると、
学習する人:「分からない」→調べる→理解する
なのに対して、
教えたがる人:「分からない」→それっぽい説明をする→自分でも分かった気になる
という逆転が起こります。

心理学でいう知識の錯覚や説明深度の錯覚(illusion of explanatory depth)とも関係します。

「自分は知っている」と思っていても、
いざ詳細を説明させると、実は因果関係や仕組みをほとんど理解していなかった、
という現象です。