英国の国際戦略研究所(IISS)が2021年6月に発表した報告書「Cyber Capabilities and National Power: A Net Assessment」では、世界15カ国のサイバー能力が3つのティア(段階)に分類されました。
☆IISSによる各国の分類(ティア別一覧)
・Tier 1(第1層:すべてのカテゴリーで世界をリードする強みを持つ)
米国(単独で最高位。サイバー技術における統治体制、セキュリティ能力、攻撃能力のすべてで世界をリード)
・Tier 2(第2層:一部のカテゴリーで世界をリードする強みを持つ)
中国、ロシア、イギリス、フランス、イスラエル、カナダ、オーストラリア
(中国はTier 1に最も近い位置づけと評価されています)
・Tier 3(第3層:一部に長所や潜在力はあるが、他のカテゴリーに著しい弱点がある)
日本、インド、インドネシア、イラン、マレーシア、北朝鮮、ベトナム
☆日本(Tier 3)に対する主な評価と課題
・位置づけ: 日本は経済規模やICT基盤の高さはあるものの、軍事・安全保障分野や攻撃的サイバー能力、組織的な情報収集・統制の面で著しい弱点があると指摘されました。
・制約要因: 統合された国家サイバー安全保障機関の不在や、平和憲法をはじめとする法制度・組織構造上の制約が、能動的なサイバー防御や戦略的対応を遅らせていると分析されています。
・今後の見通し: ただしIISSは、Tier 3に属する国々の中では、日本がもっともTier 2に昇格しやすい(ポテンシャルがある)国であるとも言及しています