「同時刻の相対性」は四次元時空の実在性を証明する。
すなわち、過去も未来も常に存在しているということである。
それならば、その存在している未来は未決定なのか、決定されているのかということが当然気掛りになる。


中略


現実に我々の意識にとって、未来は決まっていないように思えたりするのは何故かという問題は生じる。
だが、これは現実の四次元時空においては、情報の伝達は過去から未来への一方向性しかなく、未来のありようを知ることは、一般の我々の意識には不可能になっているからだということで説明はつく。
ここでは、「時間の方向性」の問題が絡んでくる。
この問題についてはまた別途論じなくてはならないだろう。
とにかく、情報は光速以下の速度で、過去から未来への方向でしか伝わらない。
言換えれば、未来の光円錐の内側にしか伝わらない。従って、未来の事象からは、(自分の座標系では過去や現在であっても別の座標系に移れば未来でありうるような事象も含めて、)絶対に情報が伝わらないような構造を現実の四次元時空は持っている。
少なくとも現代の原則的な物理学においてはこれに反する事例は見出されていない。
(量子力学では、非局所的連関という形で、光速より速い速度が論じられたりするが、この場合も情報伝達としての光速突破が成立しているわけではない。
ここで、「情報の伝達」とは何かという問題を立てるとおさまりがつかなくなってしまいそうだ。
ここでの意味としては、あるものの状態がAかBかというような判定を可能にするような何がしかの物理的状態の伝達とでも表現しておこう。)

後略