ハンガーノックは極度の低血糖状態ですが、それはすなわち運動のエネルギー源となる糖質を消費しきってしまった状態ということです。

糖質は体内に入ると「グリコーゲン」という成分になり肝臓や筋肉に蓄えられますが、その量には限界があります。だから、運動前にたくさんの糖質を摂ったとしても体内に残されている量はいつもと変わらず、激しい運動をするとすぐに消費しきってしまうのです。


体内のグリコーゲンを使いきると、脳は臨時に筋肉のたんぱく質で代用しようとします。すると筋肉に負荷がかかっていくので、生命維持のためにエネルギー消費をやめるよう脳が命令します。それにより身体のスイッチが切れ、突如として動かなくなります。これがハンガーノックのメカニズムです。

一般男性が体内に蓄えられるグリコーゲンの最大量は、肝臓に100g 筋肉に300gくらいだと言われていますが、これは実は就寝状態であっても7~8時間で消費してしまう量なんです。

そのため、成人男性がフルマラソンに参加したときにエネルギー補給を一度もしないと、3時間程度でハンガーノックが起こります。さらに普段よりもペースを上げるなどしてしまうと、1時間でハンガーノックに陥ることも……。