deformation theoryは、なんの役に立つのかは分からないけど、可換代数とスキーム論で遊ぶにはすごく面白い場だ

Henselの補題あるだろ?あれのスキーム版がdeformation theoryだ
Henselの補題では、Z/p^nZ上でのf(x)=0の解がZ/p^(n+1)Z上に持ち上がるかの条件は、f'(x)が消えないことだが
deformation throryでは、H^2の元があって、これが消えるかどうかで決まる

deformation theoryのいいところは、問題設定が単純なことと、前提知識があまり要らないことだ

deformation theoryの問題設定は本当に単純だ。高校生でも理解できる
スキームXとパラメータ空間Sの積を考えれば自明なdeformationができるが、逆にパラメータ空間S上flatなスキームで、原点のファイバーがXと同型なものがどのくらいあるのか調べるのがdeformation theoryだ
高校の解析幾何の知識があれば理解できるだろう

もちろん、こんなスキームは無秩序に存在するから、この問は意味がない
原点の値がいくつの連続関数はどのくらいありますか?と問うているようなものだ
その代わり、原点の近傍でべき級数展開できる関数はどのくらいありますか?だと話は変わってくる
defoation theoryでは、SにArtinian local ringとか、Noetherian complete local ringとかのSpecという条件を課す
いわば、スキームの微分、はてはスキームのべき級数展開を考えようってわけだ

deformation theoryを始めるにあたっての前提知識は、かなりいい加減な状態でOKだ
とりあえずスキームの定義、あとは、平坦加群とArtin環の定義くらいを知っておけばいい
必要な概念は松村の可換環論の3〜6章とHartshorneの3章を読めばだいたい載ってるから、その都度学べばいい
実際、代数幾何の知識はそんなに要らない。可換代数と、コホモロジー完全系列から生じるdiagram chasingが主