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つづき

6 おわりに: 実際に研究するに当たって
本書の前半部を終えた読者は, 例えば「4 次平面曲線の外ガロア点」「5 次平面曲線の内
ガロア点」を研究することができる. 本書により射影を計算できるため, 後はガロアかど
うかの判定をすれば良いわけであるが, その拡大が 4 次であれば, それを判定する手段は
ガロア理論の多くのテキストに掲載されている. 実際に, これまでの深澤研究室の修了生
のうち数名がこれらの内容で修士論文を書いた.
本書の後半部まで終えられた読者は, ガロア点研究を行える知識を概ね得ていると言え
る. ガロア点配置を特定するにはガロア被覆の基本的な性質 (定理 4.7.11) が有効である.
このなかの「分岐が整う」という性質を使ってガロア点の位置を特定する作業は「ガロア
点研究の感覚」を養うのに役立つ. 本書では「ガロア点を 2 つ登場させる」という結果
を紹介し,「それ以外にない」という結果に Weierstrass 点を使った議論を紹介している.
「それ以外にない」という方向で本書で述べ切れていない可能性があるのは,「変曲点の個
数上限」だけである. 多くの場合, ガロア点一つに対して変曲点がたくさん必要となるた
め, この上限は大変便利である. 変曲点に関しては, [22] を参考にするとよい.
ガロア点の未解決問題集 [27] には 70 問近くの問題が掲載されているので, 一読をお薦
めする. この問題集の中のどれかを解ければ, 論文にできるであろう.
主観ではあるが, ガロア点理論の発展として「標数零において, 内ガロア点は最大で 4
個, 外ガロア点は最大で 3 個」という予想が解かれることが大変重要であると思う. 問題
の解決自体もそうであるが, それ以上に, 解かれる過程で良いアイデアや手法が提案され,
それが確立されることが望ましい. 現在でも良い手法が揃ってきており, 個人的には遅く
とも 2026 年頃には解かれるのではないかと予想している. 一方, もし読者が「変曲点」や
「Weierstrass 点」以外のテクニックを使って, ガロア点の個数を確定できたならば, それ
は新たな手法を見つけられた可能性が高い. むしろそのような新発見が, ガロア点理論の
発展には必要かもしれない. 挑戦を求む!

つづく