ちなみに、仮に(B)が導出できたとしても、不等式(6)は全く証明されていない。
以下でこのことを具体的に指摘する。まず、この文書では、
不等式(6)をnに関する数学的帰納法で証明しようとしている。やり方はシンプルで、

(i) 1≦n≦16 のときは、(6)が成立する。
(ii) 1≦m≦n の任意のmで(6)が成立するなら、n+1のときも(6)が成立する。

の2つを示すことで証明が行われている。(i)は単なる数値計算なので、まあ正しいだろう。
問題は(ii)の方である。1≦m≦nの任意のmで(6)が成立すると仮定する。よって、m=1,2,…,nのとき

log(p_{m+1})−log(p_m) < 2log(p_m) / m

が成り立つことになる。そして、示すべきゴール地点は

(iii) log(p_{n+2})−log(p_{n+1}) < 2log(p_{n+1}) / (n+1)

である。よって、証明の終わり際では、必ず不等式(iii)が明示的に導出されなければならない。
しかし、件の文書では、6ページ目の中盤で

(iv)「 p_{m+1}<10m^{3/2} / 11 が m≧17 のとき成り立つ 」

が導出されているにすぎない。この(iv)が導出できると、なぜ(iii)が導出できたことになるのか、
その証明が一切ない。そして、よく読むと、(iv)が導出できても(iii)は全く導出できないことが分かる。
なぜなら、(iv)に至るまでの不等式評価は同値変形ではなく、一方向の不可逆な評価だからだ。
つまり、この文書の帰納法は、正常に帰納法が繋がっておらず、失敗している。

何が導出できれば帰納法が繋がったことになるのか、>>1はきちんと把握していないのである。問題外。