>>171
一般化して証明できる。先ず2個の場合を証明する。

補題:
R, SをVの部分空間とする。R∪SがVの部分空間 ⇔ R⊆SまたはR⊇S。
証明:
(⇐) は自明。たとえばR⊆SならばR∪S=SはVの部分空間である。R⊇Sの場合も同様。
(⇒)の証明:
R∪SがVの部分空間と仮定する。
R,Sからそれぞれ任意の元r,sをとる。
r,s∈R∪Sだからr+s∈R∪S (R∪Sが部分空間と仮定したから)
すると i) r+s∈Rまたは ii) r+s∈S
i)のときはs=r+s-r∈R (部分空間の定義をみたすから)
すなわちS⊆R
ii)のときは同様にS⊇R
これで(⇒)も示せた。■

任意個の場合
以下、Vの部分空間全部の集合をQとおく。
任意の正整数mに対してW_m∈Qとする。
nに関する次の命題P(n)が任意の正整数nに対して成り立つことを証明する。(i,jは正整数を表す)
P(n): W_1∪…∪W_n∈Q ⇔ ∃i∀j[1≦i≦nかつ1≦j≦n ⇒ W_i⊇W_j]
証明:
(⇐)は自明。実際、任意の正整数nに対して
∃i∀j[1≦i≦nかつ1≦j≦n ⇒ W_i⊇W_j]が成り立つならW_1∪…∪W_n=W_i∈Qだから。
(⇒)の証明:
kを正整数としてW_1∪…∪W_{k+1}∈Qを仮定する。
P(k)を仮定すると
W_1∪…∪W_k∈Q ⇒ ∃i∀j[1≦i≦kかつ1≦j≦k ⇒ W_i⊇W_j]
これよりW_1∪…∪W_k=W_i(iの範囲: 1≦i≦kに注意)
するとW_1∪…∪W_{k+1}=W_i∪W_{k+1}∈Q
ここで補題(の(⇒))よりW_i∪W_{k+1}∈Qならば W_i⊆W_{k+1}またはW_i⊇W_{k+1}
いずれの場合も∃i∀j[1≦i≦k+1かつ1≦j≦k+1 ⇒ W_i⊇W_j]が成り立つ。
帰納法により任意の正整数nに対して(⇒)が成り立つ。
以上より任意の正整数nに対してP(n)が成り立つ。■